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2010.08.04

【小説】女神は暁に詠う(天蛇将誕生秘話)3

Rughadjeen3

市街戦となった。トロールの巨体が街を蹂躙していく。

「うろたえるな!」
私は叫んだ。
「市民の命だけは、何としても守り抜くんだ!!」

長い行軍で敵は疲れているはずだ。今少し持ち堪えれば撤退するであろう。街中で火の手があがった。敵が建物を破壊しているのは返って好都合だ。類焼を防いでくれる。西門からの敵の後続の侵入を阻むべく、我が装甲大隊は奮戦している。各所からの報告を受け、指示を送る。伝令が走る。他の隊も指示を求めて来た。戦況は一進一退。だが徐々に皇国軍は勢いを盛り返していた。

白い服をまとった人影が、ふと私の目に止まった。燃え盛る市街の方へと向かって行く。
「おい、君!」
私は呼びかけた。
「そっちは危険だ、戻れ!」
戦乱の騒音に紛れ、私の声が届かないのか、人影は歩みを止めない。
「サジャルダ、しばらく指揮を頼む」
「はっ!」
私は急いで白い華奢な後姿を追った。

明らかに少女である。赤いオートマトンを連れている。からくり士だ。煙る道の両側の建物が崩れていく。唸り声、剣の触れ合う音、敵の気配が近い。
「おい!君、待ちなさい!」
建物の影から一体のトロールが現れた。少女に気づき、追おうとした。
「くそっ!!」
私は剣を振り上げ、トロールの前に己が身を晒し、注意を引きつけた。戦うしかあるまい、彼女の方へ行かせてはならない。

トロールを倒し、私は彼女の行った方角へと走った。

先程のオートマトンが、盛んに炎を上げている塔から、よろよろと出て来るのに出くわした。子供を抱えている。オートマトンは子供を道に横たえると、動かなくなった。オートマトンが停止したという事は、操るからくり士の意識が途切れたという事だ。子供の様子をみた。怪我はなかった。私は子供とオートマトンを少し離れた火の気のない場所へ運んだ。

そして、塔の中に飛び込んだ。



(つづく)

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