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2010.08.05

【小説】女神は暁に詠う(天蛇将誕生秘話)11最終回

Rughadjeen11

「ルガジーン殿よ。勅命により、貴公を天蛇将軍に任命する」

天蛇将軍・・・

それは皇祖ウルタラムにより、我が国存亡の危機に際してのみ
設置を許された国防の全権を担う名誉ある役目である。

それを私が?それでは、私の罪は許されたのか?

御簾の中から聖皇様の御言葉が下された。
「皇国の為、そなたの命、捧げてほしい・・」

大役もさる事ながら、再び御国の為に戦える事がうれしかった。部下達の思いを裏切らずにすむ事も。
「身に余る光栄。我が身、朽ちるまで、全身全霊、御仕え致しまする」
「たのもしい限りだ」

鷹揚に頷くラズファード宰相の傍らに、いつの間にかラウバーン隊長とリシュフィーが控えていた。ラウバーン隊長の目は、妖しく輝きながらも、こちらを見て面白がっているかの如くに思えた。彼がその様な目をする事は滅多にないのだと、後に私は知る事になる。

赤白二体のオートマトンが両手剣を運んで来た。流麗かつ華麗な剣はアルゴルである。剣を使う者であるなら、一度は触れてみたいと願う名品であった。
「勇者バルラーンが帯びていたと伝えられる、国宝の霊剣である」
ラズファード宰相に続き、御簾の中からも御言葉があった。
「そなたこそ、その所有者に相応しかろう・・」

アルゴルを拝領しようと近寄ると、剣を支えていた赤い方のオートマトンが、私に向かって親指を立てる仕草をした。このオートマトンは?!では、御簾の中にいます御方は・・??私の驚きを見て、赤いオートマトンは笑った様に思えた。

アルゴルの重みは、責務の重みである。私はこの背にそれを感じた。重くも心地良き重みであった。アルゴルを背負い、再び額づいた私に、ラズファード宰相からの最初の命が下った。
「これからは、門閥や序列によらぬ、有能な将が必要となろう。来るべき決戦に備え、貴公が人材を集めよ」
細い少女の声が響いた。
「そなたの働きに、期待しておるぞ。 勇壮なる天蛇の騎士よ」

謁見の間を退室し、リシュフィーと共に私は廊下を歩いていた。背後から、声をかけて来た者がいた。
「待って」
あの時の少女だった。今日も純白の衣装であった。二体のオートマトンを連れている。その場に跪こうとした私を、少女は制した。
「マウには、そんな事をしないで」
「もったいなき御言葉・・」
少女は微笑んだ。可憐な微笑だった。

赤いオートマトンが、もったいぶった様子で言った。
「るがじーんドノ、コレカラ、よろシくタノむゾ」
白いオートマトンも言った。
「・・たのむぞ」
「ああ、頼まれた」
私が答えると、リシュフィーが笑った。
「ルガジーン様も、冗談をおっしゃる時がおありなのですね」
私はわざと真面目な顔をした。
「任務は常に誠心誠意果たす所存、非情なる覚悟もしております」
少女は黙って微笑んでいた。赤いオートマトンがくるくると回りながら言った。
「キタイして、ヲルぞ」

久々に、我が胸の内に、明るき光が射し込んで来た気がしていた。
それはライラック色を帯びた、優しき光だった。

Rughadjeen12

(終)

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